「シーケンサーについて」
・Trigger Finger Proのシーケンスの基礎知識
具体的な使い方に入る前にある程度シーケンサーの仕組みを押さえる必要があります。Trigger Finger Proは本体にシーケンスデータを記録する機材になっています。本体の記録領域は16パターン(デフォルトでは1~14にプリセットパターン、15と16が空)までとなっているため、これ以上のバンクを保存させるためにはPC間でシーケンスデータのやりとりを行います。
データのやり取りは以下の様になっています。
(1)Arsenalを立ち上げる
(2)Trigger Finger Proでシーケンスを記録する(※Trigger Finger PRO側でSAVE)
(3)Arsenalから対象パターンを選択してPCで記録する
(4)PCに保存したパターンを呼び出す場合は、ArsenalからTrigger Finger Proへシーケンスデータを送る
※不具合ついて
このデータのやり取りに一部不具合が生じています。検索しても中々出てこないので限定的なものかどうか分かりませんが、空のバンク(15と16)に打ち込んだシーケンスデータをPCで保存できません。正確に言えば保存はできるのですが、保存したデータをTrigger Finger Pro側で読み込んでくれないというものです。データ自体も使えませんし、何故だかPC全体にノイズが走る場合もあります。通常のオーディオプレーヤーにノイズが混じります。
回避策として、1~14にプリセットしてあるデータを流用するというものがあります。理由は分かりませんが、1~14までのプリセットデータを変更して保存すればとりあえずはこの症状は起きないようです。予め、15と16は別のプリセットファイルで潰しておいた方がいいのかもしれません。
・シーケンスデータの送受信方法
データの送受信にはArsenalを使用します。Trigger Finger Proに打ち込んだシーケンスパターンをPCに記録する場合は、Arsenalのファイルメニューの一番左フロッピーディスクのマーク(Arsenal file save~)から「save sequence from hardware」→対象スロットで選択します。
こうすると、シーケンスデータファイルが作成されます。名前を付けて保存して下さい。
読み込む場合も同様です。フロッピーディスクのマークの隣にあるArsenal file load~の「load sequence from hardware」から送り先のスロットを選びます。そうすると記録時と同じようにファイラーが開きますので、送りたいファイルを選んで下さい。
・シーケンサーの使い方
シーケンサーとして使う場合は、「SEQ」をONにしておくだけでOKです。この状態で各パッドを叩けばシーケンスが切り替わります(※「PAD」をONにしておくと、シーケンスが切り替わりません)。DAW上で使う場合は、ほとんどの場合で最終的な調節をDAW側で行うことになるでしょう。そう考えるとポチポチ押していくだけでも十分なような気がしますが、Trigger Finger Pro側でも細かい設定が出来るようになっています。
・細かい設定について
シーケンスモードで可能な細かい設定は以下の通りです(テンポやスウィングはパッドモードからでも変更できるようになっています)。・ステップ数の変更(STEPS)、1~16まで細かく設定出来ます。
・レングスの変更(BARS)、1小節~4小節まで変更可能
・ベロシティの変更
・打ち込んだシーケンスの部分的な削除(※ベロシティモードの「CLR PAD」から)
・打ち込んだシーケンスの全体削除
・ベロシティの変更について
やや独立した扱いになっているのがベロシティの変更です。「VEL」で任意の数字を設定した状態で、シーケンスを打ち込んでいくことが出来ます。
また、シーケンスを使わなくてもプッシュエンコーダーでの設定・打ち込みも可能です。
ただ、「予め任意のスロットのベロシティ固定すること(例えば、裏拍を常に80に固定するといったこと)」は出来ないようです。
・シーケンスデータの切り替えについて
Trigger Finger Proは16個のシーケンススロットが用意されていますが、プレイ中にこのスロットを自由にを切り替えることが出来るようになっています。16個のパッドにそれぞれシーケンスロットがアサインされ、パッドを叩く事でシーケンス間を移動します。移動するタイミングについては「WHEN」から設定します(※TIMINGはよく分かりません)。
・NOW→パッドを叩けばすぐに切り替え
・EndBar→小節が終わったら切り替え
・EndSeq→シーケンスパターンが全部終わったら切り替え
MODEでLoopとOne-Shottの切り替えも可能になっています。ほとんどの場合でLoopだと思いますが、単独あるいはDAWと同期したパフォーマンスの場合はOne-Shottが活躍しそうです。
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