「Analog Fourのデータ構造について」
どう表現するべきであるかいまいちわかりませんが、「部分部分が独立してるイメージ」です。例えば、EMX-1であれば1つのパターン内にシーケンスデータと音色のセットが収まっています。これらはあくまでもパターン内に格納されるので、自由に移動させることは出来ません(手動でコピーすることはできますが)。対してAnalog Fourですが、音色のセットやシーケンスデータが独立して扱えるようになっています。そのため、「音色のセットは変えずに別のシーケンスパターンに変更する」といったことが可能です。
感覚としてはDAWソフトに近いものがありますね、EMX-1を触りながら『シーケンスパターンだけ簡単に変えられたらいいのになぁ・・』と思う事が多々ありましたが、Analog Fourはこれを見事に解決してくれています。
「データ構造の詳しい概要について」
・PROJECT
イメージとしてはPC上の「ファイル」が最も近いでしょうか、データ階層の一番上にあるものです。ただ、Analog Four本体の設定情報まで含むことが出来るので、単純にファイルと言ってよいのか分からない面もあります。DAWソフトで例えるならば、マスター/スレーブ等のMIDI設定やバッファサイズ等の環境設定情報まで格納されるイメージです。アナログ機材はトラックメイクやライブパフォーマンスといった違いで設定を変えないといけない場合が多いと思われますが、それを丸ごと保存できるということになります。奥が深いです。
・KIT
これは非常に分かりやすく「音色(とエフェクト)が4つセットになったもの」です。Analog Fourは最大で4つのシンセトラックを使いますが、その4つのシンセ音源をまとめて保存して置くのがこのキットというものになります。・SOUND/CV/FX
そのまま音源です、これも分かりやすいですね。Analog Fourには最大で4000個のプリセット音源が入っており(※OS1,1以上にすると自動的にインストール?)、これを+Drive Sound Libraryといいます。DAWソフトにおけるプリセット音源と同じイメージです。これをそのまま使う事も出来ますが、Analog Fourはパラメーターの変更がそのまま保存されてしまう(キットでまとめて呼び出す時も同様です)ため、『ライブラリはデフォルトのままにしておきたい』といった時が少し困ってしまいます(※デフォルトではロックがかかっているようですが)。
ここで登場するのがSound Poolです。その名の通り音色をライブラリとは別の場所にプールすることにより、+Drive Sound Libraryを変更せずに保存することができます。PCで例えるならば「別名保存」というイメージでしょうか。
Sound Poolは1つのキットに対して128個まで保存できるようになっています。Analog Fourの小さい画面ではイメージしにくいですが、Overbridgeを使用すると良く分かります。
左側がSound Pool、右側が+Drive Sound Libraryです。Overbridgeを使えばドラック&ドロップで簡単にプールを作っていくことが出来ます。Overbridgeすごい!
Analog Four本体でライブラリ/プールを管理する場合は、本体一番右側の各トラックボタンを素早く2回押します。そうするとライブラリ/プール画面が表示されるようになっています。表示されている画面がライブラリなのかプールなのかいまいち分かりにくかったりするのですが、判別方法としてはプリセット音源の番号の前にアルファベットがついていたら「+Drive Sound Library」、ついていなければ「Sound Pool」です。ライブラリとプールの切り替えは、音色選択画面で「←」を押せば交互に切り替わるようになっています。
・PATTERNS/BANKS
機能がたくさんありますが、ざっくりと言ってしまえばシーケンスデータのことです。シーケンスのパターンだけでなく、アクセントやスウィングの設定等もここにまとめて入っています。Analog Fourはプロジェクトに対して128個のパターンを保存することが出来ますが、この128個のパターンは8個のブロックに分かれており、このブロックのことをバンクと呼びます。1つのバンクに対して16個のパターンが納まるわけですね。
バンクはA/B/C/D/E/F/G/Hとアルファベットで分類され。本体左側のBank Groupからアクセス出来ます。ここでバンクを選択し、一番下のステップシーケンサーボタンからそれぞれのパターンにアクセスするという流れです。
パターンはそれぞれが独立した扱いになっているため、『バンクAではバンクAにセットしたキットしか使えない』といったことはありません。パターンA1とパターンA2に全く違う音源をセットしても全く問題ありません、実際にプリセット音源はA1~A16まで全て異なったキットがアサインされています。
『同じ音源を使い続けながらシーケンスパターンを変えていきたい』といった場合は、パターンにセットするキット(サウンド)を同じにしておけばOKです。ノブをぐりぐり回してパラメーターを変更してもその変更部分が随時保存されるため、パターンを変えた時にキットの状態が異なるといったことは起りません。
・GLOBA
その名の通りグローバル設定です。MIDI設定やCV設定(?)等を保存できます。Analog Fourははグローバル設定についても複数のスロットを持っておりため、1つのプロジェクトに対して「ライブパフォーマンス用」「自宅でのトラックメイク用」といった複数の設定を作っておくことができます。
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