TRAKTORに関して言えばPCDJということは既にご存知だと思いますが、現在のDJ機材事情は色々と進化していますので単純なPCDJとも言い切れない側面があります。
説明がちょっと前後しますが、どのようなDJをするのかということで機材が決まってしまうこもあるわけです。そのような訳でまず機材のパターンを知っておくということは大切です。
DJの機材パターンは4種類
結論から書いてしまいますとDJの機材パターンは大まかにわけで4種類が存在し、これは「デジタルとアナログの割合」のようなもので分類することが出来ます。完全にアナログのやり方もあれば完全にデジタルのやり方もあり、アナログでありながらデジタルでもあるという微妙なやり方も存在します。
なんともややこしいで感じですが、それだけ選択肢が多いということですので各個人のDJのやり方にフィットさせることが出来ると考えれば悪いことでもないですね。
では実際の分類ですが、以下のような形に分けることが出来ます。
ここからは上で分類した4つについてそれぞれについて説明していきましょう。ちなみにカッコ内の数字は個人的なイメージです。
では実際の分類ですが、以下のような形に分けることが出来ます。
・普通のレコードを使うパターン(アナログ100%/デジタル0%)
・CD-Jを使うパターン(アナログ75%/デジタル25%)
・PCDJを使うパターン(アナログ0%/デジタル100%)
・DVSを使うパターン(アナログ50%/デジタル50%)
ここからは上で分類した4つについてそれぞれについて説明していきましょう。ちなみにカッコ内の数字は個人的なイメージです。
・普通のレコードを使うパターン
昔ながらのDJです。今となってはクラシックなスタイルですね。ターンテーブルを回してアナログレコード再生し、再生した音をミキサーに通してコントロールするという非常に分かりやすいタイプです。特に知識が無い人間からすれば最もニュートラルなタイプと言って良いのではないかと思います。
この場合必要になるものは以下ですね。
・アナログターンテーブル
・アナログミキサー
・オーディオインターフェイス(※音を録音するため)
・PC(※音を録音するため)
・DAWソフト(※音を録音するため)
オーディオインターフェイス以下の機材は録音をするために使うものですので、録音をしないのであればターンテーブルとミキサー(とヘッドホンとスピーカー)があれば事足ります。
この機材パターンは基本的には「ターンテーブリスト」や「バトルDJ」といった方のスタイルです。スクラッチをガンガン効かせてたいという場合に向いています。
逆を言えば、音を聞かせて躍らせる系のDJには向いていないということになります。『アナログターンテーブルでは不可能』なんてことは一切ありませんが、音を聞かせようとする場合はデータトラックを扱った方が各段に楽です。
アナログターンテーブルの場合は曲のテンポを揃えるだけでも大変です。レコードも買わないといけませんので保存場所を確保する必要もありますし、曲を整理するだけでも一苦労です。
・CD-Jを使うパターン
ご存知の方も多いと思いますが、CD-Jはレコード盤ではなくCDを音源として取り込んで再生出来る機材です。仕組みとしてはパソコンでiTunesを使ってCDを取り込む場合と同じです。そのようなわけでCDだけではなくUSBメモリやSDカードからも取り込むことが出来ます。最近のものだとLANケーブルも使用できるとかなんとかです。
データとして取り込むので操作はアナログDJのように直接レコードを触るわけではなく疑似的に作られたジョグダイアルのターンテーブルで代用します。
CD-Jの場合はレコードを抱える必要が無いので普通のDJより合理的です。クラブでパフォーマンスをする場合でも、極端なことを言えばトラックを保存したUSBメモリだけ持っていけば出来てしまいます(もちろんクラブに機材が整っていることが前提ですが)。
この場合必要になるものは以下となります。
アナログターンテーブルがCD-Jと置き換わるだけなので基本的な構成は同じです。ミキサーにオーディオインターフェイスがついているモデルも多いので、この場合はオーディオインターフェイスが不要になります。
CD-Jの場合は実質的にデータを扱うことになるのでアナログレコードの場合と比べて汎用性が大きく上がります。実際のレコード盤は使わなくなるのでスクラッチの感覚は異なりますが、これも悪いことばかりではありません。
実際のレコード盤でのスクラッチはターンテーブルの設定・出力・針の品質が大きく関係してきますし技量も必要です。データの場合は(基本的には)誰がスクラッチをやろうと音出しはさほど変わりませんが、レコード盤でのスクラッチは上級者のビギナーではかなりの差があります。
「安定してスクラッチを決めたい」といった場合はむしろデータの方が都合が良い場合もあります。そういった意味ではターンテーブリストであってもレコード盤よりもこちらの方が良いかもしれません。
言うまでも無いと思いますがPCDJです。音源はPCに入っているオーディオファイルを使い、操作は疑似的に作られた専用コントローラーを使います。このコントローラーにはDJのシステムが丸ごと一式入っていますのでこれ一台で事足ります。
PCDJのコントローラーはあくまでもPCにインストールされたソフトウェアを操作するだけですので、それ単体で音源を操作できるようなことはありません。
この場合必要になるものは以下ですね。
見た感じ印象としてはこれが最も分かりやすいかもしれません。コントローラーさえあれば良いので予算も安価に抑えることが出来ます(※高いものは高いですが)。
PCDJはコントローラーのサイズがどうしてもコンパクトであるので派手なパフォーマンスには向きません。
プロレベルの方であればPCDJでもガンガンなパフォーマンスが出来てしまうのですが(むしろサイズがコンパクトであることを逆手にとって動作を短縮させているようにも見えます)、やはり初心者であればPCDJでスクラッチプレイというのは難しいところでしょう。
CD-Jの場合はレコードを抱える必要が無いので普通のDJより合理的です。クラブでパフォーマンスをする場合でも、極端なことを言えばトラックを保存したUSBメモリだけ持っていけば出来てしまいます(もちろんクラブに機材が整っていることが前提ですが)。
この場合必要になるものは以下となります。
・CD-J
・アナログミキサー
・オーディオインターフェイス
・PC(※音を録音するため)
・DAWソフト(※音を録音するため)
アナログターンテーブルがCD-Jと置き換わるだけなので基本的な構成は同じです。ミキサーにオーディオインターフェイスがついているモデルも多いので、この場合はオーディオインターフェイスが不要になります。
CD-Jの場合は実質的にデータを扱うことになるのでアナログレコードの場合と比べて汎用性が大きく上がります。実際のレコード盤は使わなくなるのでスクラッチの感覚は異なりますが、これも悪いことばかりではありません。
実際のレコード盤でのスクラッチはターンテーブルの設定・出力・針の品質が大きく関係してきますし技量も必要です。データの場合は(基本的には)誰がスクラッチをやろうと音出しはさほど変わりませんが、レコード盤でのスクラッチは上級者のビギナーではかなりの差があります。
「安定してスクラッチを決めたい」といった場合はむしろデータの方が都合が良い場合もあります。そういった意味ではターンテーブリストであってもレコード盤よりもこちらの方が良いかもしれません。
・PCDJを使うパターン
ようやくTRAKTORの話になりますね。言うまでも無いと思いますがPCDJです。音源はPCに入っているオーディオファイルを使い、操作は疑似的に作られた専用コントローラーを使います。このコントローラーにはDJのシステムが丸ごと一式入っていますのでこれ一台で事足ります。
PCDJのコントローラーはあくまでもPCにインストールされたソフトウェアを操作するだけですので、それ単体で音源を操作できるようなことはありません。
この場合必要になるものは以下ですね。
・PCDJコントローラー
・DJソフトウェア
・PC
見た感じ印象としてはこれが最も分かりやすいかもしれません。コントローラーさえあれば良いので予算も安価に抑えることが出来ます(※高いものは高いですが)。
PCDJはコントローラーのサイズがどうしてもコンパクトであるので派手なパフォーマンスには向きません。
プロレベルの方であればPCDJでもガンガンなパフォーマンスが出来てしまうのですが(むしろサイズがコンパクトであることを逆手にとって動作を短縮させているようにも見えます)、やはり初心者であればPCDJでスクラッチプレイというのは難しいところでしょう。
もしスクラッチプレイを前提とするのであればPCDJはおすすめしません。出来ないことはありませんが、PCDJでのスクラッチプレイはアナログターンテーブルと比べると楽しさが9割カットされます。
PCDJはやはりMIX系のDJプレイを行う場合に向いていると考えた方が良いと思います。スクラッチ等はほとんどせずに曲のループやトラックの選曲を重視するようなタイプですね。DJの種類としては所謂「クラブDJ」といったものが近いのではないでしょうか。
・DVSを使うパターン
最近何かと熱いDVSです。DVSはアナログターンテーブル(やCD-J)を使ってPCの中のデジタルデータトラックを操作するやり方です。
要するに、PCDJコントローラーをアナログターンテーブルに置き換えるわけですね。DVSはDigital Vinyl Systemの略称です。
『レコードを使ってPCの曲を操作したら音が混ざるんじゃないの?』と思う方もいるかもしれませんが、この場合は無音の特殊なレコード(※コントロールバイナルと言いいます)を使って操作するので問題ありません。
アナログターンテーブルでの操作はフィーリングとして非常に楽しいです。このフィーリングはPCDJのダイヤルでは感じることができません。
『レコードを使ってPCの曲を操作したら音が混ざるんじゃないの?』と思う方もいるかもしれませんが、この場合は無音の特殊なレコード(※コントロールバイナルと言いいます)を使って操作するので問題ありません。
アナログターンテーブルでの操作はフィーリングとして非常に楽しいです。このフィーリングはPCDJのダイヤルでは感じることができません。
CD-Jと同様にレコードを買わなくて済みますし、単純にアナログターンテーブルとしてレコードを回すこともできます。「いいとこどり」の汎用性が高いシステムです。
DVSをやる場合は2種類の方法があります。
一つはDVSインターフェイスを使う場合です。
最初からDJ機材一式を揃えている場合は、DVSインターフェイス(とPC)さえあれば出来ますので、既に機材を所有されている方は低予算で導入することが可能です。実際にはPCに専用のソフトをインストールしなければいけませんが、ほとんどの場合でDVSインターフェイスに付属しています。
もう一つはDVS対応のミキサーを使う場合です。
最初に何も無い場合は機材をいちから揃えなければいけませんが、最初からこのDVS機能に対応しているミキサーを選らんでしまえばDVSインターフェイスは不要になります。
DVSインターフェイスを使うと配線もごちゃごちゃしてしまいますのでわざわざDVS非対応のミキサーを買う必要は無いですね。相性の心配なくて良いので心理的にも楽でしょうし、なりよりDVS対応ミキサーは当然ながらソフトに合うように作ってあるので親和性にも優れています。
この場合必要になるものは以下ですね。
もしくは
ソフトウェアは要するにTRAKTORなのでPCDJと機能は基本的には変わりません(※アナログターンテーブルならではの問題もありますがここでは保留します)。
この場合必要になるものは以下ですね。
・普通のターンテーブル(or CDJ)
・普通のミキサー
・DVSインターフェイス
・DVS対応ソフトウェア
・コントロールバイナル
・PC
もしくは
・アナログターンテーブル(or CDJ)
・DVS対応ミキサー
・DVS対応ソフトウェア
・コントロールバイナル
・PC
ソフトウェアは要するにTRAKTORなのでPCDJと機能は基本的には変わりません(※アナログターンテーブルならではの問題もありますがここでは保留します)。
TRAKTOR以外のDVS対応ソフトウェアではSerato DJやパイオニアのrekordbox djがありますね。
余談ですが、DVSについてはSerato DJの方が先行しています。最初からプレイスタイルをDVSに決めており、尚且つクラブで回したいといった場合はSeratoに移行してしまった方が正解ですね。
DVSは幅広いDJプレイにフィットします。 DVSを使ってガンガンにスクラッチをかける方もいますし、PCDJと組み合わせてミックスを作る方もいます。このあたりはyoutube等で検索すると山の様に参考になるものが出てくるはずです。
今回はTRAKTORとはあまり関係の無い話でしたが、このようにDJ機材について予め知っておくことは大切です。無駄な買い物をしないようにするためにもしっかりとおさえておきましょう。
余談ですが、DVSについてはSerato DJの方が先行しています。最初からプレイスタイルをDVSに決めており、尚且つクラブで回したいといった場合はSeratoに移行してしまった方が正解ですね。
DVSは幅広いDJプレイにフィットします。 DVSを使ってガンガンにスクラッチをかける方もいますし、PCDJと組み合わせてミックスを作る方もいます。このあたりはyoutube等で検索すると山の様に参考になるものが出てくるはずです。
今回はTRAKTORとはあまり関係の無い話でしたが、このようにDJ機材について予め知っておくことは大切です。無駄な買い物をしないようにするためにもしっかりとおさえておきましょう。
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