Roland TR-8Sの使い方③ パターン・バンクについて

今回はTR-8Sの知識的な内容を含めて進めていきます。暗記するような部分ではありませんが、一度くらいは目を通しておかないと後々になって困るかもしれない部分になっています。


・パターンとは何か

TR-8Sにおけるパターンという言葉には「作成したフレーズ」という一般的な意味合いとは別に「バリエーションA~Hまでに含まれる情報全体のこと」という専門的な意味合いがあります。

ここではまだ注視する必要はありませんがフィルインについての情報もパターンに含まれるようになっています。

データの構造としては以下のような感じになります。

<パターンに含まれるもの>
・バリエーションAの情報
・バリエーションBの情報
・バリエーションCの情報
・バリエーションDの情報
・バリエーションEの情報
・バリエーションFの情報
・バリエーションGの情報
・バリエーションHの情報
・フィルインの情報

わざわざ覚えるようなことではありませんが感覚として重要な部分だったりします。

このパターンがどれくらいまでストック出来るのかというと、TR-8Sでは本体に128個のパターンが保存できるようになっています。

・パターンを切り替えるには

TR-8Sでパターンを切り替える操作は以下のようになっています。

<パターンの切り替え>
「PTN SELECT」を押す → シーケンサーから選ぶ

PTN SELECTの位置はここですね。


これについてはTR-8Sの液晶表示画面を見れば感覚として理解できると思います。シーケンサーを押すと『NEXT PTN → ○-○○』といった表示が出てきます。

シーケンサーが16個あることから最大で16個までのパターンを選択することが出来るようになっており、この16個をひとまとめにして「バンク」という単位で分類されています。


TR-8Sには128個のパターンが保存できますので、バンクの数は128/16=8個存在しているということになります。

ちなみにTR-8Sはパターンの切り替えはについても一癖あります。パターンの切り替えは「前のパターンが全て再生し終わった後」に行われるようになってます。そのため、バリエーションを長く組んでしまうとクイックなパターン移行が難しくなります。

パターンを瞬時に切り替えるには一度再生を停止するしかありません(※本体設定でどうにかなるかもしれませんがまだ未確認です)。

この場合は「一度停止」→「違うパターンを選ぶ」→「再生」という手順です。「違うパターンを選ぶ」→「一度停止」→「再生」では切り替えが行われません。言葉で書くと分かりにくいかもしれませんが、実際に操作すると瞬間的に理解できるはずです。

・バンクを切り替えるには

TR-8Sでバンクを切り替える操作は以下のようになっています。

<バンクの切り替え>
「PTN SELECT」を押しながらシーケンサーから選ぶ

バンクの切り替えは押し"ながら"というのがポイントですね。普通に押しただけではパターンの切り替えにしかなりませんが、押しながらだとシーケンサーが①~⑧までしか点灯しないようになっています。この①~⑧が先ほど紹介した8ページになります。


バンクを選択後にシーケンサーを押すことで中にあるパターンを選択することが出来ます。これについては逆を言えば『バンクを選んだだけでは再生パターンは切り替わらない」ということでもあります。

ちなみに、工場出荷状態のTR-8Sであれば6ページまでのバンクにプリセットパターンがインストールされています。バンク・パターンを切り替えながら音の感じを確認しておくとよいかもしれません。

・バンク内のパターンを任意の順番で再生するには

「同パターン内のバリエーションA~Hについてある程度自由な順番で再生することができる」と前回の内容に書きましたが、同バンク内のパターンについてはより自由な順番でループ再生させることができます。

同じバンク内においてパターンを任意の順番で再生させる場合の操作は以下となります。

(1)「PTN SELECT」を押してバンク選択状態にする
(2)「SHIFT」を押しながら再生させたいパターンを押す

極端なことを書けば、「SHIFT」を押しながらパターン①からパターン⑯までを全部押していけばバンク内の全てのパターンを連続再生できます。

また、この場合はバリエーションのようにパターン①→パターン②といった感じで数字が昇順である必要もありません。同じパターンを連続再生させることは出来ませんが、それ以外については自由な順番でパターンを選ぶことができます。


ちょっと短い気もしますが今回はこの辺で…。
 

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